現代の都市生活は便利で刺激的ですが、同時にストレスや過密さに悩まされることも少なくありません。そのような中で、田舎暮らしに憧れを抱く都市部の若者が増えています。自然豊かな環境での暮らし、都会ではない距離感のコミュニティで生きる田舎生活は、人生に新たな価値観をもたらしてくれます。

本記事では、都市部の若者がゼロから田舎暮らしを始めるためのステップと、挑戦を成功させるためのポイントについて解説します。

林業現場からの青空

田舎暮らしの魅力

田舎暮らしの魅力とは?

  1. 遠出しなくても身近にある自然:都会で森林浴したいと思えば、休日に予定を立てて…となりますが、朝起きれば、そこにある森と新鮮な空気。まずはそれが田舎暮らしの醍醐味です。
  2. 地域コミュニティとの絆:田舎ではコミュニティのつながりが強い、とよく聞くと思います。それは目の前の問題を近所の人々と協力し合いながら進めていくということ。地域の一員となって動くことで、都会では味わえない温かさと安心感を得ることができ、人間力を向上させることができます。
  3. スローライフの実現:スローライフを求めて移住を決断する人も多く、生活コストの高い都会ではできなかった、ゆったりとした時間の流れの中での暮らしを実現できるかもしれません。選ぶ仕事にもよりますが、日が暮れる前に仕事は終わり、そんな日々を送ることも可能です。 

田舎暮らし準備を始める前に

「田舎暮らしの準備をはじめよう!」と考えたとき、まずは情報収集から…となりますが、ちょっと待った!!
その前に大事なステップがあります。

最近は移住に力を入れている自治体も多く、探せば膨大な情報が溢れています。海のあるところがいいな、山のふもとがいいな、など大まかすぎる希望では、すぐに情報検索に疲れてしまうでしょう。私たちがいつも相談時にお伝えしているのは、まずは【自身の希望をまとめること】です。

それこそ、海・山の環境から、子育て環境、交通の便、家賃の上限、気温や降水または降雪量など、具体的であればあるほど良いでしょう。もちろん、一緒に移住する家族がいるのであれば、条件については話し合って考えを統一させておくことが大切です。特に、移住にかけることのできる予算については、きちんと意見をすり合わせておきましょう。

田舎暮らしの楽しみ

田舎暮らしは、自分のペースで生活を楽しみ、自分のやりたい事を実現できるチャンスでもあります。

  1. とにかくアウトドア!:田舎では、すぐ近所でキャンプ、釣りなどのアウトドア活動を楽しめます。ご近所さんと庭でバーベキューも日常の一幕になってしまうかもしれません。
  2. 自家菜園と新鮮野菜:自分で野菜や果物を育てる自家菜園は、田舎暮らしの楽しみの一つです。新鮮な野菜を収穫し、ちょっと自給自足のような生活を楽しむことができます。
  3. 地域の文化や祭り:田舎では地域ごとの独自の文化や伝統が大切にされています。昔ながらの風習が色濃く残る地元の祭りやイベントに参加し、地域の魅力を存分に味わいましょう。
  4. 手仕事やクラフト:手仕事やクラフトに興味がある人にとって、田舎暮らしは創作活動に最適です。木工や草木染めなど、ある程度の広い場所が必要な手仕事を、手に入る自然素材で楽しむことができます。 

田舎暮らしでの仕事探し

田舎での仕事は、都会と一味違います。

  1. 地元の産業に従事:農業、林業、漁業など、その地域の伝統的な産業に従事。専業でなければ未経験でも仕事はあります。しっかりやりたければ、支援を受けつつ研修から、が確実です。
  2. テレワークやリモートワーク:テレワークを実施している会社もしくは地方にサテライトオフィスを構えている会社であれば、場所にとらわれずに働くことができるようになっています。
  3. 地域おこし協力隊:地域おこし協力隊として地方自治体が募集するプログラムに参加することで、地域活性化に貢献しながら生活することができます。給料や住居の提供など、移住に伴う支援も受けられる場合があります。
  4. 鳥獣害対策支援員:地域おこし協力隊の仕事としての獣害対策もありますが、単体で募集している自治体もあります。実際に自身で駆除する場合もありますが、仕事内容は各々違いがあります。
  5. 起業や新たなビジネスの創出:田舎で自分のビジネスを立ち上げることも一つの選択肢です。地域の資源や特産品を活用したビジネスアイデアを形にすることで、新たな収入源を確保できます。 

上記は、あくまでも一例です。とりあえずできる仕事からはじめて人脈を広げれば、仕事は自ずと舞い込んでくる、田舎あるあるです。

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田舎暮らしで起こりうる問題

田舎暮らしには多くの魅力がある一方で、もちろん問題がないわけではありません。

  1. 孤立感:コミュニティの絆が強いということは、いわゆる「よそ者」という意識が根付いており、溶け込むまでに時間と努力が必要な場合があります。これも、同じ地域でもちょっと場所が変わればまったくウェルカムな空気感のところもありますので、移住する際は、必ず一番近いコミュニティと関わっておきましょう。もちろん、はじめのうちは地域のお手伝いなどマメに参加しておくなど、溶け込む努力は惜しまずに。
  2. 生活インフラの整備:田舎では、都市部では当然あるものがなかったりします。事前に必要なインフラを確認し、自分で補えるものは補う工夫が必要です。生活のコストにも大きく影響しますので、自身に必須と考えるものは正確に把握しておくことをおススメします。
  3. 医療や教育の確保:医療機関や教育機関が限られている地域もあります。移住先の医療や教育環境について事前に調べ、必要な場合は近隣都市へのアクセス方法を考えておきましょう。
  4. 経済的な安定:安定した収入源=月収、という固定概念を捨てることが重要です。もちろん毎月の固定収入は大切ですが、そこを基盤に多様な収入源を模索しましょう。周囲を見ても、いくつも仕事を持っている人が多いのも田舎の特徴です。

 

田舎暮らしを始めるための具体的なステップ

田舎暮らしを具体的に始めるためのステップを以下に簡単にまとめました。

情報収集とリサーチ          まずは、自分が興味を持つ地域について徹底的にリサーチします。気候、交通、医療、教育、生活費などの情報を集め、移住先を絞り込みます。
現地訪問と短期滞在実際に現地を訪れ、短期滞在をしてみることが大切です。地域の雰囲気や気候、空気感との相性を確認し、生活のイメージを具体化します。
住居の検討住む場所の検討をはじめます。不動産会社や自治体などに相談し、賃貸物件や古民家のリノベーションなど、いくつか見て回って、おおよその予算を知っておきます。
仕事の検討移住後の生活では仕事をするかしないかで人脈が変わります。地元の産業に従事するか、リモートワークを継続するか、など、自分のスキルや興味に応じた仕事を模索します。
移住場所を最終決定これまでの検討結果を踏まえて、移住場所や地域のどこに引っ越すかを決定します。それにともなって移住に伴う手続きや引っ越しの準備をはじめましょう。
地域とのつながり作り引っ越しが決まった後、実際に引っ越すまでに何度か移住先を訪問することと思います。その際に、忙しい時期とは思いますが、早めに地域の方と交流を持っておきましょう。いきなり訪問がしづらい(ご近所に家がないなど)場合は、前もって自治体の担当の方に紹介してもらうようお願いしておくのもよい方法です。

仕事が決まらなくても、住むところさえ決まれば移住はできます。仕事を先に決めてしまえば、当然そこを拠点に住居を探すというステップに向かいますので、この場合はどちらが先ということはありません。

仕事優先か、暮らし優先かで決まることかと思いますので、ご自身のライフステージに合わせて考えてくださいね。

おわりに

田舎暮らしは、都市生活では得られない多くの魅力があります。以前、私たちの田舎暮らしインターンシップに参加された20代の男性も、カルチャーショックを受けたと話されていました。
(参考:台風後のカルチャーショック、、、思いもよらない田舎と都会の違い。
新しいライフスタイルを求める若者にとって、田舎暮らしは新たなチャレンジであり、多くのことを学べる機会でもあります。自分に合った生活とは何か、今までとは違う人生を考えるためにも、ゼロから始める田舎暮らしの準備をしっかりはじめましょう。この記事が、多くの若者にとって田舎暮らしの魅力を再発見し、新しい挑戦のきっかけとなることを願っています。

田舎暮らし体験・一次産業インターンシップなら

ゼロから始める田舎暮らしサイトを運営している株式会社FPI地方創生事業部(通称:おむすビーズ)では年度ごとに短期の田舎暮らし体験・一次産業インターンシップを開催・運営しています

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