転職のひとつとして移住、そして結婚へ | ゼロから始める田舎暮らし

駄田井玲二さん

居住地：土佐町
年齢：45歳
家族構成：妻とふたり暮らし
以前の仕事：アルバイト
現在の仕事：農業生産法人れいほく未来

農業インターンシップ1期参加

転職先を探すとき、農業が頭に浮かんだ。

現在、高知県・土佐町の農業法人「株式会社れいほく未来」で働く駄田井玲二さん。移住して3年目を迎える今でも「農業はまだまだ勉強中です」と、仕事の奥深さに魅了されているようです。都会を離れ、土佐町での暮らしを選択した駄田井さんに、移住のきっかけや魅力をおうかがいしました。

「大阪市内で10年間サラリーマンとして勤めてたんです。その会社を辞めて、さあ転職先を探そうと考えたときに、農業がいいかもしれないと頭に浮かんだんです」。もともと農業には興味があり、農業フェアに参加したこともあったそうで、駄田井さんにとって比較的身近な職業だったようです。「まずは職業訓練校で4カ月間農業について学んだのですが、そのほとんどが座学。なかなか実態が掴めないなと思っていたときに、おむすビーズのインターンシップ制度を知って。この制度を使って土佐町に3週間滞在しました」

この時のインターンシップの受け入れ先が、現在の職場である株式会社れいほく未来でした。駄田井さんのそこでの働きが認められ、会社の方から「ぜひ働いてほしい」と打診が。数ヶ月後にもう一度インターンシップとして土佐町で3週間を過ごし、駄田井さんの気持ちも固まって移住することに決まりました。

土佐町は食べ物が美味しい！野菜を譲ってもらうこともしばしば。

「移住して良かったことのひとつは、食べ物が美味しいってことですね（笑）。それまでは作り置きのお弁当などを食べていましたが、こちらに来てからは野菜を含めて3食バランスよく食べていて本当に美味しい。それに、売り物にはならない野菜は譲ってもらえたりもするので、ありがたいことに、贅沢しなければ食べ物には困らない生活です（笑）」。また、土佐町のみなさんはいい人ばかりで、日々助けられているのだとか。「みなさん優しくて。県民性かもしれないですよね」。美味しい食事と、優しい人柄。充実した暮らしを満喫しておられます。

そして、運命の出会いが訪れる…！

転職先のひとつとしての農業、そして移住を経て、この後さらに駄田井さんの人生の大きなターニングポイントが待ち受けていたのです。それは、土佐町で出会った女性とご結婚されたこと！結婚に至るまでの過程をおうかがいしました。

「妻は元々、青年海外協力隊で海外を飛び回っていた人でした。海外に限らず日本各地もいろいろと訪れていて、そのうちのひとつが土佐町だったんです。それで、海外から帰ってくるたびにお世話になった農家さんのところに挨拶に来ていたようでした。僕が土佐町に移住してしばらくすると、その農家さんから「いい子がいるから紹介するよ」と言われまして。妻が再び土佐町を訪れたときに、その農家さんがキューピッドになってくれて（笑）、はじめましてと初対面。実は妻も大阪出身で、そういうところもあって気が合ったんだと思います」

その後、トントン拍子に話は進み、出会って1年ほどで結婚。奥様も以前から興味のあった畜産の仕事に携わり、ご夫婦で土佐町での暮らしを満喫していらっしゃる様子です。

ストレスフリーで新たなライフスタイルも模索中。

「ストレスはフリーですね」と朗らかに語る駄田井さん。農業に従事しているのでどうしても春から秋にかけては忙しい日が続きますが、やりがいを感じてるよう。「まだ3年目なので大それたことは言えませんが、農業は極めてみたいなと思います」と語ってくださいました。また、駄田井さんは大阪にご実家がある身。「最近、2拠点生活にも興味が出てきました。せっかく大阪に家があるんだから、どうにか活用できないかなと考えています」移住＝その地に骨を埋める覚悟が必要、というイメージが先行しがちですが、駄田井さんのように2拠点生活を目標にするなどもう少し柔軟性を持って考えてみると、移住も気軽に行えそうですね。

今後移住を考えている人に向けてのアドバイスは「挨拶をしっかりすること」だとか。「コミュニケーションをしっかりとることが大事だと思います。挨拶さえできたら、なんとかなると思いますよ（笑）」とのこと。周りの人にきちんと自分を認識してもらうことで、困ったときに助けてもらえたりもするそうです。

農業法人で働きながら地域の行事にも参加し、さらに結婚までされて日々充実した生活を送る駄田井さん。美しい自然と美味しい食事に囲まれつつ、ご実家を無駄にしない2拠点生活への想いを乗せて、今後も新たなるチャレンジに邁進されることでしょう。