農業インターンシップ17期参加者の感想です。

第17期おむすビーズインターンシップ 研修報告
20代女性 Aさん



4月29日、30日、5月3日はれいほく未来さんに研修に行かせていただきました。

29日の午前はパプリカの脇芽を取ったり今後の生育に不要な葉や枝をのける作業をさせていただきました。説明を受けて挑んだものの、目の前のパプリカを見ると一体どれが不要なのか判断がつきませんでした。スタッフの方に尋ねると私が思うよりも不要な部分が多くあり、やはり職人技だなと感じました。

また、パプリカについては病気のこと、天敵の事、あえて浅く植えていること、病気に強い台木を使用していること等も教えていただきました。特に、病気は当然1つではなくそれぞれに様々な対策の仕方があるとのことでしたが、実がなり始めたときに花びらを取ることも有効であるとのお話があり、パプリカでは手作業で取ることはしないけれどナスの場合には行う、と同じ病気の仕組みでも作物によって手入れのレベルが違うということが印象的でした。

30日には種しょうがの植え付け、パプリコ等の脇芽取り、苗の水やりを手伝わせていただきました。しょうがは病気になりやすいので種となるしょうがの良し悪しがとても重要とのお話がありました。また植え付けの際も残っている種が乾いてしまわないように注意が必要とのことでした。

脇芽取りでは1つだけアブラムシのついているポットがあり、他のポットにはいませんでしたが半径1ⅿ程は消毒をしなければいけないと言われていました。またどの作物も、いつ、どんな農薬を使ったかはきちんと記録に残しているとのお話がありました。そうすることで、後で何か検出されたときにも使っていないことが証明できるので大切だということでした。台木を使う等で病気を防ぐ努力はしつつも、必要な農薬は使い、きちんと記録に残しておくことは、育てた農作物を守るためにもとても重要なことだと感じました。

5月3日はスナップエンドウのハウスへ行き、お話を聞いたり作業をしたりしました。九州が本場で熊本へ学びに行ってやっていること、温度や湿度、寒暖差等いろいろな条件が違うので同じように育てて収量を確保することは難しいこと、熊本のスナップエンドウと比べると根に近い部分の節間が広く、土の中のチッ素が多すぎたために栄養成長に偏ってしまったと思われるとのお話がありました。
お昼前には野菜の出荷場や、もみまき作業場の見学をさせていただきました。主にはサンシャインというスーパーに出荷されていること、農家さんの元には売り上げの8割を少し切るくらいのお金が入ること、廃棄はお店がしていてそれに伴うコストはかからないこと等を教えていただきました。流通の仕組みについて実際に見ながら学ぶことが出来て、部分的にではあると思いますが農家さんとお店との流れをイメージすることが出来、とても貴重な体験をさせていただきました。

5月6日、7日は和田農園さんに研修に行かせていただきました。
6日はポットへ土を入れる作業、カボチャのネット貼り、夏野菜用の畝のマルチ張り、のびるの収穫をさせていただきました。他の研修生が苗同士の距離が空くように苗を移動させているときに、距離が近すぎると競争して上に伸びてしまうため節間が広くなってしまうからあける必要がある、という説明がありました。節間については今回のインターンで初めて知りましたが、れいほく未来さんで教わったチッ素が多すぎると広くなるということとも繋がり、同じ節間が広いという現象でもいろんな原因があるのだなと、違うところで学んだ知識と繋がったことが嬉しかったです。マルチを張る作業は2人で行いましたが、普段は農家さん1人で行われているとのことで、風の影響も受けるので1人だと本当に大変でいろいろな工夫をされながら行っているのだなと感じました。

7日はネギの苗の仮植、トマトの誘引、ゼンマイの足切りをさせていただきました。ネギの苗の仮植は1畝に3列ずつ、5cm間隔で行い、冬に収穫するために今年初めて育てるとのことで、農家になって20年たっても新しい試みはあると話されていたのが印象的でした。日々色々なことを考え、挑戦し、また修正していくことが大切なのだと感じました。また農家さんの頭の中には1年を通しての段取りが入っていて、季節ごとの作物の入れ替えも考慮しながら植える場所を決めていることが本当にすごいと感じました。

私情により、れいほく未来さんと和田農園さんにのみ研修に行かせていただきましたが、皆さんお忙しい中で時間を割いて下さりとても分かりやすく多くの事を説明して下さったこと、そして何より温かい態度で接して下さったことに感謝の気持ちでいっぱいです。自分の生き方と農業への関わり方について改めて考え直すいい機会となりました。本当にお世話になり、ありがとうございました。

第17期おむすビーズインターンシップ 研修報告
20代男性 Bさん



私は以前から農業や漁業などの一次産業に興味があり、GWの長期期間を利用して地域に滞在しながら実際に農業を体験したいと思い参加しました。高知に来るのは初めてでしたが、最初の印象は、なんて緑が深く水が豊かで空気がおいしい所なんだ、でした。ただ路線バスの運賃の高さには驚きました。

研修初日の長野さんの所で、初めてぜんまいという山菜の存在を知りました。もしかしたら以前、食べたことがあるかもしれないですが、名前を知ったのは初めてでした。ぜんまいの綿抜きはキレイにとれると気持ちがよくすごい楽しかったですが、おばあちゃん達の作業スピードの早さに圧倒され、うかうかしていられませんでした。昼食で食べたぜんまいやアイスプラントや板どりの山菜づくしの料理はおいしく、栄養満点でした。おばあちゃん達の肌ツヤがよく健康的なのは、厳しい農作業と栄養ある食事があるからなんだと感じました。れいほく未来さんでは主に、パプリカの誘引、稲の水やりと配達、ハウスの中の農作物への水やりを体験しました。

ハウスの中での作業は暑く、また数も多いので普段1人でやっていると聞いたときは農作業の厳しさと地道さを痛感しました。稲の配達に行ったときにはお米が人間にとって欠かせない大事なものだと感じました。配達先が、標高の高い所にあったので景色は良かったのですがこの険しい道を通って配達していることを考えたら頭が下がる思いでした。パプリカの吸引作業の時に農家さんから聞いた家族の話は家族っていいなと感じさせるもので今でも印象に残っています。親という存在を大切にしようと思ったきっかけになりました。生姜のうね作りの畑作業では鍬や実際に機械を使って土を耕したのでこれが自分の思っていた農作業だという興奮と大地の力強さをひしひしと感じていました。スナップエンドウ収穫ではハウスを撤去するということで、ひたすら収穫しましたが、その後中の身をとりだす作業があったので、収穫しすぎたことを弱冠公開しました。また、袋につめて値札を貼る販売前の現場をみれたのも貴重な体験になりました。

岡林さんの所ではぜんまい収穫や加工に携わり、収穫は実際に山に登っての作業でしたがどのくらいの長さのぜんまいをとるかがなかなかつかめず苦戦しました。体力的にキツイものもありましたが全部やり終えて頂上から見下ろした山の景色は壮大で達成感がありました。和田農園での3日間箱の研修の中で一番充実していたと感じています。山の景色や空気の美味しさ、川のせせらぎ、鳥の鳴き声、自然と一体となって暮らせました。ご飯はおいしく、外で食べる解放感も含め新鮮でした。かやを運ぶ作業は重く、肉体労働だったのでキツさはありましたが終わった時の達成感、かいた汗や風の爽快感は今でも覚えています。

和田さんの、厳しいことをしてマイナスになる事はないという言葉は大切に胸に刻みつけます。晩酌の時に見せて頂いた農業関連のビデオや和田さんの熱いお話は凄く勉強になり印象に残っています。ビールや日本酒もたくさん飲み楽しい夜でした。朝の犬の散歩も一日を清々しい気持ちで迎えることができ、またおばあちゃんの塩辛いツッコミや一つ一つのお話が面白くこの3日間で自然や人からエネルギーをもらえました。あと2、3日は滞在していたいと思うほど僕の中では居心地がよく印象に残った3日間でした。笹のいえでは、トイレの尿や糞を肥料に使っている等生活に工夫があり学ばせていただく部分が多かったです。竹を伐採する作業は初めてで大変でしたが、伐採後の風景を見て感無量でした。自然と共存して生活するということを間近で見て体感できたことは非常にいい経験になったと感じています。参加者との共同生活は、正直気を使うことが多く大変な面も多々ありましたが、人生経験豊富で様々な知識や経験を持つ人たちの話はとても面白く勉強になりました。ご飯も作って頂き本当に感謝しています。実際に体験して農業で食べていくことの厳しさや奥深さを痛感しました。

作物1つ作るのにどれだけ多くの事に目を配って一つ一つ地道な作業を積み重ねていくか、地域とつながり、人とつながり、自然とつながり生み出していくか、そういうことに向き合って創っていく現実に触れて、魅力を感じると同時に甘い世界ではないと思いました。しかし、自分の人生の中で大人の人に囲まれて生活をし、人や自然の温かさや厳しさに触れ、2週間やりきったという経験は非常に大きなものになりました。

ここで感じたことを日常に戻ってからも生かして、自分の人生という名の畑を耕していきたいと思います。役場、スタッフ、参加者受け入れて下さった農家の皆さんに感謝の気持ちを込めて僕のインターンシップ研修報告とさせていただきます。2週間、本当にお世話になりました。ありがとうございました。


第17期おむすビーズインターンシップ 研修報告
20代男性 Cさん



昔から農業に興味があり、長い引きこもり生活だったので自然の生活を体験しようと考え、このインターンシップに参加させていただきました。
最初は心の中でどうなるのだろうかとハラハラしていましたが、同じインターンシップ生の村上さんと高橋さん、おむすビーズさん、インターンシップ先の皆様、他にも多くの方々のご協力によって無事に終えることができました。
本当にありがとうございました。

インターンシップを終えた上で、一番印象に残ったことは、自然の流れに人間側がうまく合わせていかなければならないといけないということです。
山でのゼンマイ収穫では食べ時の物を取るのに素人目にはどれを集めれば良いかわかりませんでした。
作業も先端のワタを取り除き、大小を判別して、小さすぎるものは次の日には適度な大きさになるので残す。
更に山を降り、釜でアク取りをし数日間にゼンマイを手もみ、天日干し、乾燥機を繰り返し、緑色のゼンマイが赤く変色して保存食として商品ができる。
慣れない山での作業でしたが、おいしいゼンマイ料理を頂いた際に、これは守り続けられている理由が少し分った気がしました。

れいほく未来さんではまずパプリカの誘引と芽かきと摘花作業を手伝わせていただきました。
ハウス内作業でまだ5月に入っていない状況でしたがなかなかの熱さでいきなり汗をかきました。農家の皆さんは慣れているとのことでしたが、僕らはみんなで会話しながら楽しく作業して乗しこえました。
この時岡部さんからパプリカの病気や害虫、花を取り株を成長させること、JAの規格があることなど様々な内容を教えてもらいました。
害虫に関しては天敵を増やしハウス内で捕食させる方法、ハウスとハウスの間に同じ仲間の食物を植え、集まってきた害虫ごと苅り取る方法など農薬をできるだけ使用しない農業方式を取られていて大変でしょうがすばらしいと感じました。
稲の苗箱の手やり、軽トラへの詰め込み作業では力仕事だけではなく食物を枯さず痛めず慎重に作業しました。
稲にはネズミによる食害にも注意が必要とのことで、自分の中には動物による食害はシカや猪など大きな動物ばかり考えていたので参考になりました。
苗作りも農家さんに送りとどける一週間前には畑や田んぼに植えるこどが可能な大きさにまで成長させなければならないそうで、天候や温度、湿度、経験をもとにやらなければならないはずなのでとても真似できないと思いました。
九州の温暖な気候で冬から春にかけて栽培されているスナップエンドウをこの土佐町で栽培されていることにお話を聞くにつれて驚きました。
市場に物が無い時にまとまった量の作物を納品できるか。又栽培方法を新に見つけ出しその年の環境を読み取る努力はすばらしいです。
自分たちはスナップエンドウの収穫をお手伝いさせてもらいましたがそれまでの過程がとてつもないと振り返えて感じました。

和田農園さんでは、その畑からの田棚や山林の景観がすばらしかったです。
有機の土壌へのこだわりや茅などの自然の材料にこだわって作物を作っておられることがとてもすばらしく、水もきれいで、料理も絶品でとても良い環境でインターンシップをさせて頂きました。本当にありがとうございました。
商品の箱詰めの際に手書のお手紙を同封する話は良い作物を作れば良いと考えていた自分にとても印象に残りました。
笹のいえではトイレを分けて畑へ入れ方を変えていること、醤油の手造りしていることなど自然と一緒に暮らしていくと感じました。
又、子供たちが川に降りて遊べるようにと竹を切る作業をやらせてもらって良い仕事ができたとうれしく思います。

このインターンシップで学んだ事は、状況は日々変化するので、多くの人達から協力し合いながら、新しいことにチャレンジしていくことが大事であると感じました。
日常で食べる野菜なども高知県産の物があればこのインターンシップのことを思い返しながら手に取り、健康な生活について考えようと思います。
この2週間ありがとうございました。

第17期おむすビーズインターンシップ 研修報告
40代男性 Dさん



研修日記
初日
いっぱいいっぱい電車に乗って大杉駅に着きました。あたりを見回して隠岐の島以上の田舎っぷりにびっくり!!駅のトイレはボットンですし…。更にバスに乗って土佐町役場へ
農林課や高知県の農業試験場の方から、今の農業について教わり、久しぶりの学生気分を味わえて、なかなか新鮮な気分を味わえました。

2日目
長野さん宅の山菜の加工に参加させて頂きました。ゼンマイの葉やワタの選別や天日干しを学びました。
本日の師は93歳で現役山菜師の長野ばあちゃんでした。ゼンマイって天日干しすると、見る間に緑色の茎が赤くかわるんだね、おどろきました。しかも保存食って認識が全く無く、地元では、採ったらすぐに食べるものだと思っていました。

3日目
れいほく未来におじゃまさせていただきました。パプリカの摘果作業と生姜畑の畝作りでした。未来の岡部常務による熱い講話が度々聞けてたいへん勉強になりました。

4日目
れいほく未来にて、生姜の植え付けとハウスの摘果と水やりでした。あいかわらず、岡部常務による熱い講話が聞けました。大変な熱量を感じました。こんな熱量をもった人がいないと地域を盛り上げることは難しいんだと感じました。

5日目
本日は、標高800あたりでのゼンマイの収穫作業でした。午後になると、岡林さん宅に移動して、ゼンマイの加工でした。先日説明した通り、天日干しにすると緑のゼンマイが鮮やかな赤に変化します。
昼食は、岡林さんの作った猪の味噌汁を頂きました。

6日目
また、れいほく未来に戻ってきました。ハウスの稲の苗の水やりと稲の苗の出荷の積み込みを行いました。その後、にわとりさんのお世話をさせていただきました。たべ残しやケイフンの取り除き作業等は、結構な重労働でした。

7日目
れいほく未来にて、スナップエンドウの収穫をしてきました。僕は豆が嫌いなんで、まったく興味なしって感じでしたが、ハウス内の生のエンドウを食べて、こころの描写→超~~甘いよ!!何んじゃこりゃ!!
おこぜハウスに帰ってから、頂いたスナップエンドウを軽く湯がいて食べたら、今まで食べてたエンドウとは、全くの別物 皮まで全部食べれる!!川が甘いよ!!マジで手が止まらんって感じでした。

お休み5月4日
本日は、インターンシップの唯一のお休みの日でした。今日まで頂いた食材のランキングをつけてみました。ランキングは、僕にとっての希少価値でつけました。
1位 全く熱処理も保存処理もしていない100%日本ミツバチのはちみつ!!大変大変貴重です。
2位 長谷岡さんから頂いたにわとり肉
3位 生でも食べられるスナップエンドウ
4位 岡林さん宅の猪の味噌汁
5位 太陽の元で育てた鶏の有精卵

8日目
和田農園さんはすごい!!これこそが本物の農家だ!!こだわりがハンパない!!言葉では表せない物がある。
作業内容は、ゼンマイの選別でした。ひとりぼっちでのゼンマイの選別はきびしい修行のようでした。気が狂ったように呼びながら作業していたら、簡単な土作りの作業に換えてもらいました。

9日目
和田農園2日目は、土作りと苗の添え木の取付、ゼンマイの選別でした。お風呂が五右衛門風呂でした。

10日目
和田農園3日目は、ネギとトマトの定植でした。本日で和田農園は終了!!いろいろな気づかいやおいしい御飯を作っていただきありがとうございました。

11日目
自然と共生した家、笹の家にきました。トイレ、風呂、食事、すべてにおいて自然と共に在る生き方を拝見させていただきました。
作業内容については、竹林の伐採でした。

今回このような体験をさせていただき、土佐町、農家、おむすビーズの皆さん、地元に持ちきれないほどの情報やノウハウ、地域への愛や想いを伝えて頂きました。大変、感謝しています。ありがとうございました。

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