田舎暮らしは経験者に聞くのが一番! |
田舎暮らし失敗談 |
田舎暮らしにかかる「お金」って?都会との違い |
田舎暮らしの仕事は何がある? |
田舎暮らしのための物件の選び方 |
仕事の忙しさや、日常の暮らしに疲れてしまったとき、思い浮かぶのは「のんびりとした暮らし」。
最近は地方創生という言葉も浸透していて、実際に田舎へ住みながらその地域のための活動を行う「地域おこし協力隊」も注目を集めています。
ひと昔前より「地方」「田舎」といった言葉がだいぶ身近になりました。
そんなことから、
・田舎暮らしに興味を持っている
・自分も田舎で何か新しいことにチャレンジしてみたい!
そんな方も多いのではないでしょうか?
とはいえ、田舎暮らしって実際はどうなのだろう…と気になりますよね。
最近は『田舎へ移住した方のブログ』も多く、ネットで検索すればだくさんの成功事例が出てきます。
また逆に『田舎暮らしは絶対するな』的な記事も多くありますよね。
それって、どっちが正解?
そもそも生活は不便なのか?生活費はどのくらいなのか?はたまた田舎だけの風習はあるのか…。
人間関係も気になるところ。
そこでこの記事では、実際に田舎暮らしをした筆者が「田舎暮らし」で直面し、苦労するであろう話題に注目。
体験談も交えながら、田舎暮らしの生活を紹介します。
田舎暮らしは経験者に聞くのが一番です!
まず最初にお伝えすると、田舎暮らしについて知りたいなら、一度田舎に住んだことのある人に聞くのが一番です。この記事でもできる限りの情報はお伝えしますが、やっぱり最終的に信頼できるのは当事者の声。
それに、自分でいろいろ調べるよりも、経験者に聞いた方が早いのも事実です。
ずっと住んでいる方ではなく、その地域に移住した方の話を聞ければそれがベスト!
移住の相談先
都会に住みながら移住後の暮らしについて情報を集めるためには、いくつかの方法があります。
1:田舎暮らし体験などのイベントに参加する
いきなり移住はちょっと・・という方は、まずは気軽に「イベント」に参加してみることをオススメします。
ワンデイ開催のもの、1泊の宿泊体験が含まれているもの、など、探すと意外とたくさんあります。
私たちも、高知県土佐町と連携し、農業インターンシップや林業インターンシップなどの取り組みを通じて、田舎暮らしを体験できる機会を提供しています。
詳しくはこちら
このようなイベントに参加することで、気軽に田舎の生活を除くことができます。
2:『田舎暮らしフェア』や行政の相談会を活用する
行政機関も積極的に田舎の情報を発信しようと様々な取り組みを行っています。
例えば、一般社団法人 移住・交流推進機構「JOIN」は、「移住・交流&地域おこしフェア」というイベントを開催しています。
詳しくはこちら
このようなイベントに足を運び、情報収集をしてみるのも1つの方法です。
3:行政の移住支援課等へ問い合わせする
気になる町や候補地がある程度絞れてきたら、市役所・町役場に問い合わせ「移住支援課」などの部署へ繋いでもらうこともできます。
全ての町が用意しているわけではありませんが、移住者に向けて提供している町の紹介資料やパンフレットなどをもらうことができます。
実際に、年間を通じてどのような暮らしを送れる町なのか、資料などを見て比べなら想像してみてください。
田舎暮らしの失敗談
田舎暮らしで怖いところといえば、「失敗」「後悔」ではないでしょうか?
いろいろ時間をかけて情報を集めて、いざ移住!となってから、
「こんなはずじゃなかった・・・」
「のんびりした暮らしを想像していたのに、思っていたのと違う!」
という声も少なくありません。
では、なぜそんな状況に陥ってしまうのでしょうか…?
「のんびりした生活」=「人の密集していない場所」ではないのです。
人間関係
まず、一つ目は『人間関係』です。
田舎は人のつながりが強く、それゆえに人の目が厳しいのも事実。
例えば、
・地域の集まりにはちゃんと参加しているか?
・家の庭はちゃんと手入れされているか?
・仕事は何をしているのか?
といったところを見られています。「田舎の人は温かい」とよく聞きますが、良いことだけではありません。
都会と同じで、いろんな人がいます。中には「あいつは他所から何しに来たんだ。」と警戒する方も当然います。実際、全てがスムーズに進むわけではありません。
本当に自分が成し遂げたいことがある場合は、地域の人を長い時間をかけて味方につけることが大切です。
一朝一夕ではなく、じっくりと自分の周りの関係性を構築することが結果的に自分のやりたいことを実現する近道となります。
やることが多くて時間がない!
二つ目は『時間配分』です。
田舎に住んだことがない方は、
「田舎はゆったりとした時間の中で余生を過ごせる」
「のんびりと自分のやりたいことができる」
というイメージを持っていませんか?
残念ながら、そうはいきません。
田舎は人が少ないぶん、一人一人の役割が非常に多くなっています。
よって仕事以外の会議や集まりが増えたり、土日にイベントがあれば手伝いに駆り出されたりと、
なんとなく日々を過ごせばゆっくりする時間はないでしょう。
例えば、私が経験した役割を挙げると、
・自治体のイベント実行委員会
・自衛消防団
・自治体の子ども教育関連スタッフ
・集落ごとの道路整備当番
など。
まだまだあります。
正直なところ、実際に田舎に住んでみて暇だなと思った日は一度もありませんでした。
毎週のようにイベントや催しがあったので、土日も休みなく動いていた印象です。
ただ、様々な催しに顔を出せば、たくさんの人々に顔を覚えられます。
知り合いを増やし、味方を増やせば結果的に自分が動きやすくなることも事実です。
自分だけの時間を作り出すのは難しいですが、これらの役割をちゃんとこなす事は、自分のやりたいことの実現に繋がることを覚えておいてください。
失敗が怖いなら事前にとことん調査しよう!
実際に田舎に住んでから「思ってた田舎暮らしと違った…。」となっても時すでに遅し。
もちろん取り返しはつくのですが、そのための費用と労力は相当のもの。
そうならないためにも、住む前に様々なところから情報を収集し、不安なところは調査しておくことが重要です。
例えばこの記事もそうですし、行政のHPや移住相談会など、情報を仕入れる方法は無数にあります。
知らないからこそ、理想と現実のギャップに直面するのです。
後からそのギャップに苦しむくらいなら、事前に嫌かと思うくらい情報を仕入れて、田舎に対するイメージを備えておくことが大切です。
そして自分の期待する田舎暮らしのイメージも固めておきましょう。
いくら情報ばかり仕入れても、自分の希望がわかっていなければ取捨選択もできません。
それに自身の希望がはっきりしていると、相談会などでもより具体的な話に進みやすくなります。
但し、希望がすべて揃った移住先があるとは限りません。
希望にもよりますが、はじめからすべてが揃うことはほぼないと考えましょう。
自分が妥協できる点、希望の優先順位など、現実的な着地点を探すことも忘れずに!
田舎暮らしにかかる「お金」って都会とどう違う?
田舎暮らしで気になることで特に多く挙げられるのが「お金」です。
それもそのはず、都会と田舎では生活にかかるお金が大きく違ってきます。中でも特にわかりやすく変わるものをご紹介します。
娯楽費・交際費
田舎には娯楽がありません。
言い換えますと、お金を使う施設がないということです。
田舎の娯楽は、仲間内で集まって飲み会を開いたりがほとんどです。
しかし、その飲み会をはじめとした集会の数々も田舎の役割での会合が多いため、行政費で賄われていることも少なくありません。
都会では、一度の飲み会で5千円程度は使ってしまいますが、田舎ではそのような交際費が発生しないのでここは都会よりも抑えられるポイントとなります。
食費
食費に関してですが、田舎には「おすそわけ文化」があります。
ご近所さんから野菜を分けてもらったり、集会で出されたお料理が余れば持ち帰らせてもらったり、お茶に誘われれば、そのままお漬物を頂いたり…。
いろいろなお手伝いの中でも、食べ物をシェアしてもらえることが多いので、食費は都会よりも大幅に抑えることができます(自炊の場合ですが)。
またワナにかかった猪や鹿などを頂くことも。
特に害獣の多い地域では、自身でさばけるようになると、そのまま1頭置いていってくれたりなんかもよくある光景です。
車両費
車両費については、これは田舎の方が高くなる印象です。
理由として、田舎は交通手段として車がないと生活が成り立たないことと、住むところによっては家族で1台では間に合わず、場合によっては1人1台所有なんてことにもなるからです。
都会と違って高額な駐車場代を払うことはありませんが、日常的に車を使用しているため、近年高騰中の燃料代はかさみますし、走行距離も長くなればなるほど整備費も必要になるでしょう。
また現在日本政府が検討中の「走行税」が課せられるようになる可能性も拭えません。車に関してはどうしても田舎の方が出費が増えてしまうのです。
家賃
家賃や住居についてはこの後の項目で詳しく書きますので、ここでは簡単に。
まず家賃は、都会に比べて大幅に安くなります。
この固定費の違いが都会と田舎のお金でいちばん大きな差がでるところではないでしょうか。
都会のワンルームの家賃で、戸建ての庭付きに住める感覚です。
車両費と合わせて予算を考えると、おおよその生活費の見積もりも立てやすくなるかもしれません。
田舎暮らしの仕事は何があるの?
田舎の仕事と言えば、どんなイメージでしょうか?
すぐイメージが湧くものといったら農作業や林業などが浮かぶかと思います。
最近は地域おこし協力隊も注目を浴びているものの、選べる仕事はあまりない、という印象があるのではないでしょうか。
しかし、ひと昔前と違い田舎でも仕事の選択肢が増えてきました。
また近年では、リモートワークの普及により職業によっては転職することなく移住も可能になりつつあります。
(実際私の周囲でも、リモートワークで数カ月に1回の出社となり、家賃の高い都会に住む必要がなくなったため新幹線で片道2時間圏内の地方に移住した方がおられます。半額ほどの家賃で庭付きの家に住めると満足していますよ)
求人の多いものとしては、
・高齢者支援サービス系
・医療系
・ライフライン系(水道・電気・土木工事等)
これらはやはり全国各地、人手が足りないという感じですね。
介護サービスの仕事はパート求人も多いので、夏はゲストハウスを営み、冬の閑散期はヘルパーで働く、という方もおられました。
そして地方ならではのお仕事と言えば、
・地域おこし協力隊
・集落支援員
・農畜林漁業などの一次産業
上記以外にも獣害駆除などに関連したお仕事も地方ならではと言えます。
移住するからには、都会と同じデスクワークはやりたくない!という方は多いでしょう。
農家をいちから始めなくても、アルバイトで農作業を手伝ったりできる環境は田舎移住の醍醐味です。
ご自身の希望する生活スタイルと収入のバランスを考えて、やりたいことを実現するまではできる仕事を掛け持ちでもいいか、という柔軟性があると気負わず暮らしていけるかもしれません。
また古民家で暮らしたくて移住される方は、やはりその古民家を生かしたゲストハウスやカフェを起業されることが多いです。
起業も、田舎暮らしでは注目を浴びているお仕事のひとつと言えるでしょう。
その地域にないものでうまく需要とマッチングすれば、ライバルのいない起業が実現するからです。
一度信頼を得ることができれば、営業せずとも仕事が入ってくるのも田舎あるあるです。
もちろんその逆もありますので、ひとつひとつの仕事は誠実に!
田舎のお仕事を体験してみるのもあり!
とはいえ、田舎のお仕事も実際にやってみないと自分に向いているのかわからないし、不安になる方もいるでしょう。
そんな方々におススメしたいのが、田舎のお仕事を体験できるインターンシップです。
私たち【おむすビーズ】は、こうした田舎暮らしのインターンシップの活動に力を入れています。
興味のある方はぜひ覗いてみてください。
田舎暮らしのための物件の選び方
田舎暮らしを実現するには、住まいを探さなければなりません。
では、実際に居住する物件はどのように探せば良いのでしょうか?
各自治体によって物件の条件は様々で、空き家の情報も探せば多く出てきます。
もちろん移住する地域の情報を調べたうえで、自分に必要な条件と照らし合わせて探すことが大切です。
例えば、子育て世帯であれば夜間に見てくれる小児科へはどれくらいの距離があるのか、夫婦で1台しか車を所有しないのであればせめて徒歩圏内にバス停は欲しいとか、個人的な暮らしの中での最低限必要な条件はクリアにしておきましょう。
良い物件の探し方
田舎の空き家などの物件の探し方には、次の方法があります。
・不動産情報サイトで調べる
・自治体のホームページから調べる
・実際に移住した人や現地の人から聞く
・移住支援を行う団体に聞く
その地方の平均的な賃料は、大手不動産会社のサイトでわかりますが、やはりまだまだ田舎の空き家など不動産会社では探せないものが多く存在します。
そもそも不動産会社自体のない地域も多いのです。
そのような地域では、自治体もしくはそれに代わる団体等が不動産会社の代わりのような役目を担っています。
それでは良い物件を探すには?
移住して家を新築!という人も中にはいるでしょうが(私はまだ出会ったことがありません)、
ほとんどが中古物件を賃貸で田舎暮らしをはじめられます。
都会で賃貸の場合は、間に管理会社が入って、それぞれの問題の仲裁に入ってくれます。
しかし不動産会社のない田舎では当然ながら管理会社などありませんので、すべての問題は自分で大家さんと交渉しなければなりません。
空き家などは、どのくらいの期間そこに人が住んでいなかったかで傷み具合の度合いをはかりましょう。
長期間住んでいなかった場合は見えない部分の腐食なども考えて、修繕などの費用についても確認しておくと安心です。
ですが上記のような交渉を個人間でするのは、知らない土地でとてもストレスです。
なので移住してしばらくは移住者お試し住宅や、自治体が間に入ってくれる賃貸物件などに住み、ゆっくり希望の家を探すことが理想の物件を探す近道です。
まとめ
・人間関係
・お金
・仕事
・住居
など、田舎暮らしには知らずにいると挫折してしまうポイントがいくつもあります。
インターネットで調べたことだけでは不安になる方も多いはずです。
そもそも論で言ってしまうと、自分は田舎暮らしに向いていない、ということもあるかもしれません。
そんな時は、ぜひ移住経験者や移住支援団体にまずは相談してみてください。
一緒に考えてくれる人がいるだけで、きっと心強いはずです。
田舎暮らし体験・一次産業インターンシップなら
ゼロから始める田舎暮らしサイトを運営している株式会社FPI地方創生事業部(通称:おむすビーズ)では年度ごとに短期の田舎暮らし体験・一次産業インターンシップを開催・運営しています