食費
食費に関してですが、田舎には「おすそわけ文化」があります。
ご近所さんから野菜を分けてもらったり、集会で出されたお料理が余れば持ち帰らせてもらったり、お茶に誘われれば、そのままお漬物を頂いたり…。
いろいろなお手伝いの中でも、食べ物をシェアしてもらえることが多いので、食費は都会よりも大幅に抑えることができます(自炊の場合ですが)。
またワナにかかった猪や鹿などを頂くことも。
特に害獣の多い地域では、自身でさばけるようになると、そのまま1頭置いていってくれたりなんかもよくある光景です。
車両費
車両費については、これは田舎の方が高くなる印象です。
理由として、田舎は交通手段として車がないと生活が成り立たないことと、住むところによっては家族で1台では間に合わず、場合によっては1人1台所有なんてことにもなるからです。
都会と違って高額な駐車場代を払うことはありませんが、日常的に車を使用しているため、近年高騰中の燃料代はかさみますし、走行距離も長くなればなるほど整備費も必要になるでしょう。
また現在日本政府が検討中の「走行税」が課せられるようになる可能性も拭えません。車に関してはどうしても田舎の方が出費が増えてしまうのです。
家賃
家賃や住居についてはこの後の項目で詳しく書きますので、ここでは簡単に。
まず家賃は、都会に比べて大幅に安くなります。
この固定費の違いが都会と田舎のお金でいちばん大きな差がでるところではないでしょうか。
都会のワンルームの家賃で、戸建ての庭付きに住める感覚です。
車両費と合わせて予算を考えると、おおよその生活費の見積もりも立てやすくなるかもしれません。
田舎暮らしの仕事は何があるの?
田舎の仕事と言えば、どんなイメージでしょうか?
すぐイメージが湧くものといったら農作業や林業などが浮かぶかと思います。
最近は地域おこし協力隊も注目を浴びているものの、選べる仕事はあまりない、という印象があるのではないでしょうか。
しかし、ひと昔前と違い田舎でも仕事の選択肢が増えてきました。
また近年では、リモートワークの普及により職業によっては転職することなく移住も可能になりつつあります。
(実際私の周囲でも、リモートワークで数カ月に1回の出社となり、家賃の高い都会に住む必要がなくなったため新幹線で片道2時間圏内の地方に移住した方がおられます。半額ほどの家賃で庭付きの家に住めると満足していますよ)
求人の多いものとしては、
・高齢者支援サービス系
・医療系
・ライフライン系(水道・電気・土木工事等)
これらはやはり全国各地、人手が足りないという感じですね。
介護サービスの仕事はパート求人も多いので、夏はゲストハウスを営み、冬の閑散期はヘルパーで働く、という方もおられました。
そして地方ならではのお仕事と言えば、
・地域おこし協力隊
・集落支援員
・農畜林漁業などの一次産業
上記以外にも獣害駆除などに関連したお仕事も地方ならではと言えます。
移住するからには、都会と同じデスクワークはやりたくない!という方は多いでしょう。
農家をいちから始めなくても、アルバイトで農作業を手伝ったりできる環境は田舎移住の醍醐味です。
ご自身の希望する生活スタイルと収入のバランスを考えて、やりたいことを実現するまではできる仕事を掛け持ちでもいいか、という柔軟性があると気負わず暮らしていけるかもしれません。
また古民家で暮らしたくて移住される方は、やはりその古民家を生かしたゲストハウスやカフェを起業されることが多いです。
起業も、田舎暮らしでは注目を浴びているお仕事のひとつと言えるでしょう。
その地域にないものでうまく需要とマッチングすれば、ライバルのいない起業が実現するからです。
一度信頼を得ることができれば、営業せずとも仕事が入ってくるのも田舎あるあるです。
もちろんその逆もありますので、ひとつひとつの仕事は誠実に!
田舎のお仕事を体験してみるのもあり!
とはいえ、田舎のお仕事も実際にやってみないと自分に向いているのかわからないし、不安になる方もいるでしょう。
そんな方々におススメしたいのが、田舎のお仕事を体験できるインターンシップです。
私たち【おむすビーズ】は、こうした田舎暮らしのインターンシップの活動に力を入れています。
興味のある方はぜひ覗いてみてください。
田舎暮らしのための物件の選び方
田舎暮らしを実現するには、住まいを探さなければなりません。
では、実際に居住する物件はどのように探せば良いのでしょうか?
各自治体によって物件の条件は様々で、空き家の情報も探せば多く出てきます。
もちろん移住する地域の情報を調べたうえで、自分に必要な条件と照らし合わせて探すことが大切です。
例えば、子育て世帯であれば夜間に見てくれる小児科へはどれくらいの距離があるのか、夫婦で1台しか車を所有しないのであればせめて徒歩圏内にバス停は欲しいとか、個人的な暮らしの中での最低限必要な条件はクリアにしておきましょう。
良い物件の探し方
田舎の空き家などの物件の探し方には、次の方法があります。
・不動産情報サイトで調べる
・自治体のホームページから調べる
・実際に移住した人や現地の人から聞く
・移住支援を行う団体に聞く
その地方の平均的な賃料は、大手不動産会社のサイトでわかりますが、やはりまだまだ田舎の空き家など不動産会社では探せないものが多く存在します。
そもそも不動産会社自体のない地域も多いのです。
そのような地域では、自治体もしくはそれに代わる団体等が不動産会社の代わりのような役目を担っています。
それでは良い物件を探すには?
移住して家を新築!という人も中にはいるでしょうが(私はまだ出会ったことがありません)、
ほとんどが中古物件を賃貸で田舎暮らしをはじめられます。
都会で賃貸の場合は、間に管理会社が入って、それぞれの問題の仲裁に入ってくれます。
しかし不動産会社のない田舎では当然ながら管理会社などありませんので、すべての問題は自分で大家さんと交渉しなければなりません。
空き家などは、どのくらいの期間そこに人が住んでいなかったかで傷み具合の度合いをはかりましょう。
長期間住んでいなかった場合は見えない部分の腐食なども考えて、修繕などの費用についても確認しておくと安心です。
ですが上記のような交渉を個人間でするのは、知らない土地でとてもストレスです。
なので移住してしばらくは移住者お試し住宅や、自治体が間に入ってくれる賃貸物件などに住み、ゆっくり希望の家を探すことが理想の物件を探す近道です。
まとめ
・人間関係
・お金
・仕事
・住居
など、田舎暮らしには知らずにいると挫折してしまうポイントがいくつもあります。
インターネットで調べたことだけでは不安になる方も多いはずです。
そもそも論で言ってしまうと、自分は田舎暮らしに向いていない、ということもあるかもしれません。
そんな時は、ぜひ移住経験者や移住支援団体にまずは相談してみてください。
一緒に考えてくれる人がいるだけで、きっと心強いはずです。
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